宿泊税と入湯税は、宿泊料金とは別にかかる地方税
宿泊税は、東京都・京都市・大阪府などが独自に設けている税です。大阪府は「法定外目的税」と説明しています。課税するかどうか、いくらから課税するか、税額の区分は自治体ごとに違います。
入湯税は、温泉(鉱泉浴場)がある市町村が、入湯する人にかける税です。総務省によると、税率は1人1日150円を標準としていますが、実際の額や免除の範囲は市町村が決めます。
どちらも、宿が宿泊者から預かって自治体に納める仕組み(特別徴収)です。そのため、宿のフロントで宿泊料金とは別に請求されることがあります。
主な自治体の宿泊税(2026年10月21日時点)
いずれも宿泊者1人1泊あたりの宿泊料金で区分が決まります。部屋全体の料金ではない点に注意してください。
| 自治体 | 宿泊料金(1人1泊)と税額 |
|---|---|
| 東京都 | 10,000円未満は課税なし/10,000円以上15,000円未満は100円/15,000円以上は200円 |
| 京都市 | 6,000円未満は200円/6,000円以上20,000円未満は400円/20,000円以上50,000円未満は1,000円/50,000円以上100,000円未満は4,000円/100,000円以上は10,000円 |
| 大阪府 | 5,000円未満は課税なし/5,000円以上15,000円未満は200円/15,000円以上20,000円未満は400円/20,000円以上は500円 |
- 東京都は、2027年4月1日以降の宿泊から、宿泊料金(1人1泊)の3%に変わります。13,000円未満の宿泊は課税されません。対象もホテル・旅館から、簡易宿所や民泊まで広がります。
- 京都市は、2026年3月1日から上の税率になりました。ここでいう宿泊料金は素泊まり料金(室料とサービス料)で、食事代や消費税等は含みません。
- 大阪府の税額は、2025年9月1日以降の宿泊に適用される現制度のものです。
ほかにも宿泊税を設けている自治体があります。このガイドでは、公式ページの原文で確かめられた自治体だけを載せています。旅行先の自治体のページで最新の内容を確認してください。
温泉地では入湯税もかかる
温泉を使う旅館やホテルに泊まると、宿泊税とは別に入湯税がかかることがあります。たとえば札幌市では、一般の入湯客1人につき一泊は150円、日帰りは100円です。
札幌市では、12歳未満の人や、修学旅行などの学校行事に参加している小中学生等は課税が免除されます。銭湯などの一般公衆浴場も対象外です。免除の範囲は市町村ごとに違うため、旅行先の市町村のページで確かめてください。
予約サイトの支払額に含まれているとは限らない
京都市は、宿泊税は宿泊した施設に支払うものとしたうえで、予約サイトや旅行事業者への支払額に含まれている場合もあるため、宿泊する施設に確認するよう案内しています。大阪府も、予約サイト等で事前決済した料金の中に宿泊税が含まれていない場合があり、その場合の納付方法は宿泊施設によって異なると説明しています。
つまり、事前決済で予約を済ませていても、チェックインやチェックアウトのときに税を現金などで払う可能性があります。予約画面の「税・サービス料」の表示が、消費税だけを指しているのか、宿泊税も含むのかを確かめておきましょう。
事前決済か現地払いかは、予約を取り消したときに何が戻るかにも関わります。キャンセル期限や返金の条件は宿泊予約のキャンセル料と返金条件の確かめ方にまとめています。
税額を見積もる3つの手順
- 泊まる自治体を確かめる。宿の住所がどの市町村・都道府県にあるかで、宿泊税がかかるか、どの区分表を使うかが決まります。温泉を使う宿なら、入湯税も調べます。
- 1人1泊あたりの宿泊料金を出す。部屋の料金を人数と泊数で割ります。京都市のように素泊まり料金で判定する自治体では、食事代を除いた金額で区分を見ます。
- 人数と泊数を掛けて合計し、支払い方法を確かめる。1人1泊の税額に人数と泊数を掛けたものが、税の合計の目安です。予約確認メールや宿の案内で、事前決済に含まれるか、現地払いかを確認します。
宿泊費・交通費・食費をまとめて比べる方法は旅行予算の考え方で説明しています。
連休に泊まる場合の日程の確かめ方は連休と祝日の一覧へ。
子ども・割引・ポイントを使うときの注意
- 子どもでも課税されることがある。京都市が課税を免除しているのは、学校が主催する修学旅行などに参加している児童・生徒とその引率者などです。子どもだからといって必ず免除されるとは限りません。入湯税の年齢による免除も、市町村ごとに違います。
- 予約サイトのポイントを使っても、税額は下がらないことがある。京都市は、宿泊予約サイトのポイントなど宿以外のサービスで割り引かれた場合、割引前の料金で区分を判定するとしています。たとえば宿泊料金20,000円のところ、ポイントを5,000円分使って現金15,000円を支払った場合、宿泊料金は20,000円として扱われ、宿泊税は1,000円です。
- 宿が自ら値引きした場合は扱いが違う。同じく京都市では、宿の経営者が自ら値引きした場合は値引き後の料金で判定します。たとえば20,000円を15,000円に値引きした場合、宿泊税は400円です。
ポイントや割引の扱いは京都市の例です。ほかの自治体では扱いが違うことがあります。
参考にした公的資料
- 東京都主税局「宿泊税」(2026年10月21日確認)
- 京都市「宿泊税について」(2026年10月21日確認)
- 京都市「よくある質問:宿泊される方向け(課税対象について)」(2026年10月21日確認)
- 大阪府「大阪府内の宿泊施設に宿泊する皆様へ」(2026年10月21日確認)
- 総務省「地方税制度|入湯税」(2026年10月21日確認)
- 札幌市「入湯税」(2026年10月21日確認)
宿泊税・入湯税まで見込んで旅行予算を立てる
宿泊税や入湯税は、宿泊料金と比べると小さな金額に見えても、人数と泊数が増えるほど積み上がります。現地で払う可能性がある税は、予備費とは別に旅行予算の中へ入れておくと、予約後に慌てずに済みます。
旅行予算シミュレーターでは、泊数・人数・部屋数から宿泊費の目安を計算し、予約サイトへのリンク(PR・広告)も表示します。予約サイトの料金・空室・税の扱いは、このサイトでは確認していません。予約先の画面と宿の案内で必ず確かめてください。